武蔵野独り暮らし、日々雑感。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 NHK『歴史秘話ヒストリア』は、毎週録画に設定していて、なるべく観るようにしている。 で、さっき今週ぶんの放送が終わったわけだが、来週の予告を観てすっとんだ。 曰く、 「“カワイイ”に恋して~中原淳一と「カーネーション」の時代~」 待ってました!!\(ToT)/ もうね、連続テレビ小説前作の『おひさま(´・ω・`)』から、どれだけ同枠ドラマとシンクロして中原淳一先生が語られることを待ち望んでいたことかということだ。やっとか、と…… 『カーネーション』の先週と今週はちょうどコシノヒロコとコシノジュンコ(そしてこの先はたぶんコシノミチコ)も含む成長譚が描かれているわけだが、ここでいわゆる「コシノ三姉妹」に大きな影響を与える存在として登場している「原口先生」が、つまり、中原淳一先生というわけ。 (以下、敬称略) 俺は自慢じゃないがこの10年間、竹久夢二から始まるいわゆる「抒情画」等々とそしてまた後年の少女マンガに連なる系譜と歴史に関してはかなり研究してきた。 だから、夢二、淳一、そして高畠華宵、蕗谷虹児、加藤まさを、松本かつぢ等々の、就中、雑誌『少女の友』で活躍した彼らの挿画が、いかに明治後期から敗戦後までの歴史の中で、どれだけ老若を問わずご婦人の精神《こころ》に影響を与えてきたか——羽ばたかせてきたか——を知っている。 すなわち、「女性解放史」の礎であるということ。 ことに中原淳一は昭和初期からの流行作家であったわけだけれども、また敗戦後は雑誌『ひまわり』『それいゆ』『ジュニアそれいゆ』等々の活動も含めて、ご婦人の自由と尊厳を高らかに宣言し活動したということにおいて、俺は心から尊敬しているのだ。 「美しいとは、こういうことだ」 淳一の、ことに戦後の活動については、こうして綴っている間にも思い出すたびに涙が出てくる。 世の中や、個々人の“生きる”は、たしかに綺麗きれいばかりではない。それは俺も知っている。 しかしそれでも「美しさ」を希求し、少なくともご婦人がたに「凛として」「かくあれかし」を提示した淳一の活動は、俺は素晴しいことだろうと思ってるんだ。ココ・シャネルがご婦人がたからコルセットからの解放を提示したことに匹敵する、あるいはそれ以上のものが中原淳一にはあると思っている。 蛇足ながら連ドラ前作『おひさま』において俺が最も頭にきたのは、戦前の陽子の部屋に中原淳一の挿画が飾られていて期待させたにも関わらず、戦後編でひとっつもそれが言及されることなく、キャッキャウフフに堕ちたことだ。視聴者を舐めてはいかんね。凄い伏線だと思っていたことの肩透かし(´・ω・`) そういう意味でも『カーネーション』においては浮気だ不倫だのぐだぐだがありつつも、やっぱおさえてるトコはおさえてるなという——流石の渡辺あや脚本——ってのはあるよな。 つか、『おひさま』時点から中原淳一を語ってる俺も流石。 https://twitter.com/#!/kawasemi/status/56746757203308544 https://twitter.com/#!/kawasemi/status/83899661479452672 https://twitter.com/#!/kawasemi/status/85028658015780865 https://twitter.com/#!/kawasemi/status/129878070604734464 つまるところ「美」と「芸術」と「感性」だよ。 難しい時代だからこそ、美/芸術が試されてると思う。ここで凛と、背筋を伸ばし、出来ることをする。精神的《こころもち》ブレずに。 関東大震災のあと、あの軟弱画家(笑)の竹久夢二が焦土を歩き回ってスケッチを“しまくった”ように。 おためごかしの「アート(笑)」じゃねえ。いまこそ本当に美しいものへの勝負がいわゆるクリエイタを自負する連中にあるべきだろう(もちろん、俺もをや) とまれ、来週の『歴史秘話ヒストリア』に、大いに期待なのだ。 PR |
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